後手横歩取り(対▲3六飛型)の研究6

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今回は、前回予告した通り第23図からの局面を考察します。

 

再掲第23図

 

第23図からの指し手①

▲3五歩(第24図)△8八飛成▲同銀△5五角打▲7七桂△1九角成▲3七桂△1五角(結果8図)

左:第24図 右:結果8図(-887)

先手が▲3五歩と歩を守ってきたら、後手はおなじみの△8八飛成〜△5五角打です。▲7七桂に以前と同様に△8七歩も有力ですが、今回は先手の3八の金が浮いていることに注目し、△1九角成が勝ります。

次に△2五歩▲3六飛(▲同飛は△2四香)△2九馬で桂を取られるので▲3七桂は自然ですが、そこで△1五角(結果8図)が鮮烈な飛び出しで後手優勢です。以下、(1)▲5六飛は△2九馬▲3九金△同馬▲同銀△3七角成、(2)▲3六飛は△2七歩▲同金△1八馬、(3)▲2五飛は△1四歩として次に△2四香を狙う という具合に、▲4八銀と上がった手を咎めることができます。

 

第23図からの指し手②

▲8七歩(第25図)△7六飛▲3三角成△同桂▲7七歩(第26図)

左:第25図 右:第26図

次は▲8七歩(第25図)と打つ変化で、これも前に出てきました。△7六飛に▲7七角、▲7七金、▲6六歩は解説しました。これは▲4八銀型でもあまり変わらない(はず)ので、第4の手として▲3三角成とする手を見ていきます。▲3三角成〜▲7七歩(第26図)というのが、過去に自分の実戦でやられた手です。

 

第26図からの指し手

△2五歩▲2八飛△3六飛▲8二角△3八飛成▲同飛△2六歩(結果9図)

左:参考12図 右:結果9図(-642)

後手は△2五歩〜△3六飛で飛車を横に使いながら助けます。先手はここで▲8二角と打ち込んできました。実戦は初見だったので以下、△3四飛▲9一角成△2四飛(参考12図)と進めましたが、より良い順がありました。

それが本譜の△3八飛成〜△2六歩(結果9図)という順で、以下▲2八歩なら△8一金で角を捕獲できます。先手陣は左辺が壁なので、2筋から攻めていけば良いです。

 

 

次回は少し局面を戻し、△7三桂に▲1六歩とする手から考察します。