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今回は前回予告した通り、第15図の△7六飛に▲6六歩と角交換を拒否する変化から考察します。
第15図からの指し手③
▲6六歩(第18図)△4四角▲2八飛△3三桂▲4八銀(第19図)
△7六飛には▲6六歩(第18図)と角交換拒否する手も考えられます。これに△同飛▲同角△同角▲7七歩△4四角(参考10図)と進めるのも有力です。以下▲2八飛なら△7五歩〜△7六歩の要領です。
本譜は△4四角〜△3三桂と力を溜める手で、こちらも本筋の順と言えそうです。
第19図からの指し手
△6六角▲同角△同飛▲6八銀△8八歩(結果7図)
補足として、前譜▲4八銀(第19図)に代えて▲7七金と飛車に当てながら6六の地点を受ける手も考えられますが、それには△8六歩(参考11図)が好手です。以下、(1)▲7六金は△8七歩成、(2)▲同金は△6六飛、(3)▲同歩は△8七歩として、(a)▲同金は△7九飛成▲同角△7八銀、(b)▲7六金は△8八歩成▲同銀△7八角という順で、いずれの変化も後手優勢になります。
本譜の▲4八銀には△6六角から角交換をします。△6九角がありますが、▲6七歩と受けるようでは元気がないので▲6八銀で歩を節約しますが、△8八歩(結果7図)が筋で後手優勢です。以下、(1)▲同金は△4九角、(2)▲6七歩は△6四飛、(3)▲5五角は△3六飛です。
第7図からの指し手②
△7四歩▲4八銀(第20図)△7三桂(第21図)▲3六歩(第22図)
先手はいきなり▲3六歩と突くと△8六歩と動かれてしまいました。そこで、今度は▲4八銀(第20図)と中住まいを完成させてみます。後手は△7三桂(第21図)と跳ねておくのが自然でしょう。先手はこの2手の交換を入れて▲3六歩(第22図)と突いてみます。
第22図からの指し手
△8六歩▲同歩△同飛(第23図)
後手はやはり△8六歩が機敏な動きです。第23図は第8図(研究2)とほとんど同じですが、▲4八銀△7三桂の交換がどう影響するか。次回以降に見ていきます。