この記事はパート1の続きとなっています。続きなので基本図などは前回の記事の図を参照ください。
パート1
今回はフローチャートの2枚目の変化(25手目▲9六歩〜47手目▲6一馬)を見ていきます。
分岐「25手目▲9六歩」
分岐「27手目▲1六歩」
基本図からの指し手②
▲9六歩(第28図)△8二飛▲1六歩(合流図)
ここからが本番
基本図に戻り、パート1で、25手目の候補手として①▲1六歩と②▲9六歩を挙げた。パート1では①を見てきたが、ここから3パートにかけて②について見ていく。
〜裏話〜
今回の解説では①を先に取り上げたが、実はソフト研究ではじめに調べたのは②だった。序盤研究するのが初めてということもあり、どれくらい変化を深掘りすれば良いのかわからないまま進めた結果、思ったより(執筆するには)膨大な量になってしまった。そのため、後に調べた①は1パートで終わるくらいの簡潔な研究に抑えた。
裏話を終えて指し手に戻る。後手は▲9六歩にも△8二飛と引くのが大切な手である。これで当たりになるのを事前に避ける。
対して、先手は①▲1六歩、②▲8四歩、③▲7七桂という候補手がある。まずは①について見ていく、と言いたいところではあるが、これは前回の▲1六歩〜▲9六歩の変化と合流するので詳しくはそちらを参照してほしい。
分岐「27手目▲8四歩」
第28図からの指し手②
△8二飛▲8四歩(第29図)△2三金(第30図)
強敵
後手の飛車引きに次は▲8四歩で飛車先を止める変化を見ていく。前パートでも出てきており、かなり厄介な手だった。今回の場合でも先手の有力手であるが、意外と実戦では指されない。まだ私の実戦経験が少ないのでなんとも言えないところではあるが、後に出てくる▲7七桂の方が体感としては多いように思う。△2三金(第30図)が怖いということだろうか。
分岐「29手目▲3三飛成」
分岐「30手目△3三同桂」
第30図からの指し手①
▲3三飛成(第31図)△同桂(第32図)
やはり好手の斬り込み
△2三金に構わず▲3三飛成(第31図)と斬り込むのがやはり強い手である。▲3三飛成ではなく▲3五飛と逃げる手もあり、後述する。
対して、まずは前回と同様に△3三同桂(第32図)と取ってみる。
第32図からの指し手
▲6六角△3二玉▲7七桂△4四歩▲1六歩△6四歩▲1五歩△8六歩(結果12図)
やはり先手陣形勝ち
先手は▲6六角と歩を守る。こう守られてみると後手は陣形を発展させるのが難しい。例えば、△7四歩として△7三銀や△7三桂を目指すのは、▲2四歩△同金▲5五角打(参考14図)の筋がある。
そうなると△3二玉と整えていくくらいだが、結果12図は互角ながらやはり先手陣がのびのびしていて指しやすいと思う。先手は一回▲8八銀と受けてから▲5六角の設置が好角である。
分岐「30手目△3三同金」
第31図からの指し手②
△3三同金(第33図)▲6六角△3二玉▲7七桂△6四歩▲4六歩△7四歩(結果13図)
やはりのびのびする先手陣
飛車切りに今度は△3三同金(第33図)と工夫してみる。これは将来の桂頭攻めがないのがメリットである。反面、▲4五桂の筋には注意が必要だ。
先手は変わらず自然な駒活用をしていき、結果13図はやはり先手指しやすい形勢。検討させても、後手が最善を尽くしてせいぜい+300程度に抑えるのが限界であった。8四の歩を守るのは後手にとって厄介な変化である。
分岐「29手目▲3五飛」
第30図からの指し手②
▲3五飛(第34図)△8四飛(第35図)
飛車を逃がす変化
今度は▲3三飛成と行かずに、▲3五飛と引く変化を見ていく。結論から言えば、この変化は後手も十分に戦える。後手が△8四飛(第35図)で大砲を眠りから覚ますことができるのが大きいのだ。
分岐「31手目▲7七桂」
第35図からの指し手①
▲7七桂(第36図)△8六歩▲8五歩△5四飛▲2五飛△3二玉▲2九飛△7四歩(結果14図)
これからの戦い
△8四飛に対しても先手は色々な手が考えられる。まずは▲7七桂と両桂をスタンバイさせる手から。これには△8六歩と垂らして▲8五歩を誘うのが良い。飛車は△5四飛と横に使い、存分に暴れてもらう。
その後、互いに軽く陣形整備した結果14図はこれからの戦いである。先手が▲6五桂や▲4五桂で攻め、後手が丁寧に受ける展開が予想される。
分岐「31手目▲9七桂」
第35図からの指し手②
▲9七桂(第37図)△8八角成▲同銀△3三角▲6六角△同角▲同歩△3三金(第38図)
▲9七桂もある
▲7七桂ではなく、▲9七桂(第37図)とこちらに跳ねる手もある。角が向かい合ったままである。後手は△8八角成から角を替える。△3三角は▲3二角の防ぎ。対して▲8五歩△3四飛▲同飛△同金▲5六角△2四金(参考14図)の変化も考えられ、これも一局である。
本譜は▲6六角と合わせる手を見ていく。これには角を取って6筋の歩を突かせてから△3三金(第38図)と寄る。
第38図からの指し手
▲8五飛△同飛▲同歩△8二飛▲8六歩△8四歩▲9三桂成△同香▲9五歩(結果15図)
歩を突かせた効果
先手は勢いよく▲8五飛とぶつけて、▲9七桂の顔を立たせる。代えて▲2三歩(△同金は▲3二角、△同歩は▲2二歩)が手筋だが、△8九角(参考15図)と打つ手がある。このとき、▲7九金には△2三角成で、遠く2三まで角の利きがあるのが△3三角から歩を突かせた効果だ。しかし、参考15図から▲6八玉と寄れば激戦で、△8九角自体は一発で決めるような手ではない。
飛車交換後は△8二飛の自陣飛車が好手である。▲8二歩は許せない。
先手が桂損する代わりに端を荒らしに行った結果15図は難解な形勢。後手はこの後、△9八歩〜△8九角でどれくらい手が作れるかが勝負である。
分岐「31手目▲2五飛」
第35図からの指し手③
▲2五飛(第39図)△8六歩▲8五歩△3四飛▲7七桂△2四角(第40図)
飛車の安全第一
最後に、▲2五飛(第39図)と、▲2九飛を含みにした安全ルートを見ていく。これには後手は△8六歩と垂らして様子見をするのが良い。▲8五歩と打ってきたのを見て△3四飛と逃す。この3四の位置は▲2九飛としたときに△3六飛があるため、最も反発力のある位置である。
先手の▲7七桂には△2四角で▲4五桂を事前にかわしておく。代えて△4四角とかわすのは▲8四歩(次に▲8五飛)(参考16図)と伸ばされると処置に困る。
第40図からの指し手
▲5五飛△1四歩▲9七角△3五歩(結果16図)
なんとか互角
後手の狙いは△3六飛であるが、普通に▲2六飛と受けるのは△1五角が気になる。そのため、▲5五飛と転換するのが面白い手で、次に▲5六飛とすれば安全に守ることができる、という発想である。
後手は△1四歩で角の逃げ道を用意する。代えて△3六飛と飛びつくと、▲6五桂(参考17図)〜▲4五桂と猛攻されてしまい、後手受けきれない。△5四歩の受けがで効くように、飛車は四段目に利かせておかなければならない。
結果16図は後手が最善で対応した結果だが、最善で対応すればなんとか互角で序盤を乗り切ることができるようだ。後手はここから飛車角がさばければ最高である。
分岐「27手目▲7七桂」
第28図からの指し手③
△8二飛▲7七桂(第41図)△4四角(第42図)
メインテーマ
第28図に戻り、ここからは▲7七桂(第41図)と跳ねる変化を見ていく。フローチャートを見ればわかるが、この変化を一番詳しく調べた。遭遇頻度が高く、研究し甲斐がある局面だと思ったからだ。
▲7七桂は両桂をスタンバイして、常に▲4五桂や▲6五桂として中央を狙える、攻撃力の高い布陣である。攻めに重きを置く青野流のコンセプトともマッチしている。
後手は△4四角(第42図)と上がるのが最善の応手で、▲4五桂を避けつつ、△3三金と飛車を捕獲する手を見せている。
分岐「29手目▲4五桂」
第42図からの指し手①
▲4五桂(第43図)△6四歩▲2四飛△6三銀▲3七銀△5四銀▲4六銀△2三歩▲2九飛△2二角(結果17図)
後手わかりやすい
第42図から調べた手は、①▲4五桂と右桂を跳ねる、②▲6五桂と左桂を跳ねる、③▲4六歩と桂跳ねの土台を作る、④▲2四飛と飛車を逃がす、の4分岐である。①、②は本パートで、③はパート3で、④はパート4でそれぞれ解説している。
まずは①から。次に▲6五桂と左桂も跳ねられれば成功型となるため、△6四歩で防ぐのが手堅い手である。左桂が跳ねられないと先手は攻めが続かない。
先手は飛車を逃がすくらいだが、自然に銀を上がり、△2三歩〜△2二角(結果17図)となった局面は、次に△4四歩の桂取りがわかりやすく、後手に不満のない展開といえる。
分岐「29手目▲6五桂」
第42図からの指し手②
▲6五桂(第44図)△6四歩▲2三歩(第45図)
一触即発
▲4五桂は後手にとってありがたい変化だった。今度は先手が▲6五桂(第44図)と、こちらから跳ねる手を見ていく。角が向かい合った状態になるため激しい変化も含まれる。対して後手は△6四歩で攻めを催促するのが良い。そこで先手は▲2三歩(第45図)がぎりぎりの利かしで先手の最善手である。後手はどう対応するか。
分岐「32手目△2三同歩」
第45図からの指し手①
△2三同歩(第46図)▲4四飛△同歩▲同角△6五歩▲1一角成(第47図)
強手
▲2三歩の利かしにまずは素直に△同歩(第46図)と取ってみる。なお、▲2三歩に△同金は▲4四角△同歩▲3二角(参考18図)を食らっていっぺんに負けになる。
△2三同歩には▲4四飛が当然の強手で、△同歩▲同角となると、▲5三桂成と▲1一角成の両狙いが実現する。「駒は取られる直前が一番働く」とはこういうものだ。後手は△6五歩から取り合いに応じるよりない。
第47図からの指し手
△2六桂▲2九銀△3三桂▲2七歩△8九飛成▲2六歩(結果18図)
先手有利
後手は一回△2六桂を利かしておく。以下▲2一馬△3八桂成▲同金△2九飛▲3四桂(参考19図)の攻め合いも有力だが、本譜は▲2九銀と受けに回る順である。△3三桂に▲2七歩から桂を取りに行く。
桂を取り込んだ結果18図は先手有利。後手は飛車を成り込めたものの、それ以上に先手からの▲4四桂や▲3五香〜▲5五角が厳しい狙いになっている。
分岐「32手目△6五歩」
分岐「33手目▲4四飛」
第45図からの指し手②
△6五歩(第48図)▲4四飛(第49図)
後手の変化
先手の▲2三歩は角筋をこじ開ける狙いだったため、素直に取ると後手が悪くなることがわかった。そのため、後手はこの歩を取らずに△6五歩(第48図)で桂を取る方が勝る。
対してまずは、先程と同様に▲4四飛(第49図)から強攻する変化を見ていく。
第49図からの指し手
△4四同歩▲同角△2三金▲4五桂△5四飛(結果19図)
好手の飛車
後手は4四の地点で交換した後、△2三金と力強く歩を払う。▲4五桂は先手期待の攻めだが、△5四飛(結果19図)が好手の飛車打ちで後手有利である。以下、▲2六角打は△5二金、▲2四歩は△4四飛▲2三歩成△4五飛(参考20図)で耐えている。
分岐「33手目▲8三歩」
第48図からの指し手②
▲8三歩(第50図)△同銀▲4四角△同歩(第51図)
先手の変化
▲4四飛と攻めるのはうまくいかなかったため、今度は4四の角を角で取る変化を見ていく。先手としてはこの方が有力である。先手は角を取る前に一本▲8三歩(第50図)のたたきを入れておく。後手は△同飛なら受けに効かなくなるので△同銀で取る。
分岐「37手目▲3二飛成」
第51図からの指し手①
▲3二飛成(第52図)△同玉▲2二歩成△同玉▲2四歩(第53図)
強攻
角交換後、先手には①▲3二飛成と②▲2二歩成の2つの手段があり、どちらも激しい変化になる。まずは①から見ていく。
▲3二飛成とすると▲2二歩成〜▲2四歩(第53図)は当然の流れで、次に▲4一角や▲3四角を食らうと後手玉はひとたまりもないが・・・
第53図からの指し手
△3二玉▲3四角△4三銀▲2三歩成△4二玉(結果20図)
受け流す
△3二玉が冷静な受けである。▲2三歩成△同玉▲4一角は筋の攻めだが、△3三玉▲2五桂△4三玉(参考21図)で攻めが切れている。
本譜の▲3四角にも△4三銀と弾いて、玉を逃した結果20図は先手の攻めを受け流して後手有利である。以下▲1六角には△2六桂と反撃していけば良い。
分岐「37手目▲2二歩成」
第51図からの指し手②
▲2二歩成(第54図)△同金▲2三歩(第55図)
これも激しい
単に▲3二飛成では後手に受け流されてしまった。そこで先手は▲2二歩成(第54図)〜▲2三歩(第55図)で拠点を作るという工夫をしてみる。
分岐「40手目△3二金」
第55図からの指し手①
△3二金(第56図)▲同飛成△同玉▲2二角△3三角▲2五桂△2二角▲同歩成△同玉▲2四歩(第57図)
攻め方を変える
▲2三歩に△同金は▲3二角があるのでこの歩は取れない。金をかわすことになるが、△3二金(第56図)、△3三金(後述)のどちらも後手にとって有力である。
先手が激しい変化を避けるなら△3二金に▲2四飛や▲3五飛とする手はあるが、後手が桂得をしているため、ゆっくりとした戦いならいずれその差が響いてくるだろう。
本譜は▲3二飛成からの強攻である。△同玉に先ほどは▲2二歩成の一手だったが、今回は後手の2二歩がいないので▲2二角と攻め方を変えられる。先手は△3三角にも▲2五桂と攻め駒を増やしてくる。
第57図からの指し手
△4三角▲2三角△3一桂▲4一角成△3二角(結果21図)
絶対手
▲2四歩(第57図)と垂らした局面は以前にも似た局面が出現した。そのときは△3二玉から受け流して後手有利だったが、この局面で△3二玉とすると、▲3四角△4三銀▲2三歩成△4二玉に▲3三金(参考22図)で攻めが繋がってしまう。これは▲2五桂と桂を跳ねた効果である。
そのため△4三角と受けるのがこの場合の最善手である。対して▲4一角は次の▲2三歩成を狙っているが△3二歩(参考23図)ですぐに攻めが頓挫する。この後は△5一金〜△2五角で攻め駒を全部取りに行けば良い。そのため、次に▲4一角成の必至を狙う▲2三角が先手の最善手である。これには△3一桂と受けるのが一番明快である。▲5六角成には△2五角で攻めが切れてしまうので▲4一角成とする。
そこで△3二角(結果21図)と馬に当てるのが好手の受けで後手有利である。馬が消えるor遠ざかれば後手に怖いところはない。
分岐「40手目△3三金」
分岐「41手目▲3五飛」
第55図からの指し手②
△3三金(第58図)▲3五飛(第59図)
△3三金の変化
続いて△3三金(第58図)と強く飛車に当てる変化を見ていく。これに対しても先手は色々手が考えられるが、まずは普通に飛車を逃げる手から見ていく。
第59図からの指し手
△7四銀▲2二歩成△3四歩▲2五飛△2四歩(結果22図)
後手速い
普通に△3四歩と打つと▲6五飛の金取りが気になる。そこで△7四銀が、▲6五飛を防ぎつつ飛車筋を通す味の良い手である。先手はと金を作るくらいだが、△3四歩〜△2四歩と飛車を抑えた結果22図は後手有利である。
以下、①▲2六飛は△8九飛成(参考24図)で次の△8六桂が速く、②▲7五歩(△同銀は▲6五飛)は△2五歩▲7四歩△2六桂(参考25図)(△8六桂もある)でいずれも後手の攻めのほうが速い。
分岐「41手目▲3三同飛成」
第58図からの指し手②
▲3三同飛成(第60図)△同桂▲2二歩成△2六桂▲2九銀△2七角(結果23図)
やはり後手よし
次にバサッと飛車を斬り込む手を見ていく。△同桂に▲2二歩成まで進むが、やはり△2六桂が痛い桂打ちになる。
結果23図は△2七角が厳しい角打ちになり、やはり後手有利である。次に△4九角成、△3六角成、△2八歩など攻めに困らない。
分岐「41手目▲2二歩成」
第58図からの指し手③
▲2二歩成(第61図)△3四金▲2三角△5一玉▲3四角成△3三銀(第62図)
最善の順
続いて△3三金に▲2二歩成(第61図)とする手を見ていく。飛車取りを無視しているため一瞬ビックリする手だが、△3四金に▲2三角を用意しておりこの場合の最善手となる。
▲2二歩成とすると▲3四角成までは必然の進行となるが、そこで△3三銀(第62図)が飛車筋を通す味の良い手になる。ここで先手は▲4三馬と逃げるか、▲6一馬と突っ込むかの二択を迫られる。
分岐「47手目▲4三馬」
第62図からの指し手①
▲4三馬(第63図)△2二飛▲3二金△2八飛成▲3三金△8六角(結果24図)
罠を見破る
▲4三馬(第63図)と逃げる手には、後手は狙い通り△2二飛の気持ちいい飛車回りを実現させる。そこで▲2五歩と飛車成りを防ぐと、△5二金で攻めが止まるため、先手は飛車成りは受け入れて、▲3二金〜▲3三金と銀を取って勝負する。
しかし、この勝負手が厄介で、うっかり△3三同桂と取ってしまうと▲4二銀△6二玉▲5三銀成△7二玉▲6一馬(参考26図)で後手が負けてしまう。
そこで△8六角(結果24図)が攻防の角の好手である。5三の地点に利きを足しておけば守りは問題なく、放っておくと△3八竜以下の詰みがあるため、後手有利になる。
分岐「47手目▲6一馬」
第62図からの指し手②
▲6一馬(第63図)△同玉▲1一と△2六桂▲2一と△3八桂成▲同金(第64図)
小駒の攻め
最後に、馬は逃げずに▲6一馬(第63図)と突っ込む手を見ていく。駒損でも後手玉を薄くして少しでも迫りやすくする、という実戦的な勝負手といえるだろう。△同玉に先手は攻め駒が足りないため▲1一とで香車を補充する。△2六桂にも銀を逃げずに攻め合う方針を貫く。
第64図からの指し手
△2九飛▲6四香△5二玉▲3九金打△1九飛成▲5五桂△5四銀(結果25図)
後手優勢
後手は銀を取ってから飛車を下ろす手がシンプルに厳しい。
先手は一本▲6四香の王手を入れておく。△5二玉に▲3九金と金を使って受けなければいけないのが泣きどころで、代えて▲3九桂で金を節約すると桂の利きに構わず△2七銀(参考27図)で寄せられる。
▲5五桂に冷静に桂頭の銀で受けた結果25図は後手優勢である。後手玉は広く、小駒だけでは捕まらない。
ここまででフローチャート2枚目の変化を終わりにします。パート3以降は以下のページで。
パート3
パート4