週刊はるん(3月第2週)

いままでブログの内容は①1局の流れを振り返るタイプと②悪かったところにポイントを絞って振り返るタイプの2パターンで固定でやってきましたが、これからは固定せずに行きたいと思います。あと以前やっていた詰将棋は廃止します。負担軽減のためです。

 

今週は①のパターンで。

 

対局振り返り

 

棋譜 https://shogiwars.heroz.jp/games/BOUYATETSU5-harungun-20230309_162842

 

初手からの指し手:▲26歩△84歩▲25歩△85歩▲78金△32金▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲26飛△72銀▲38銀△34歩▲16歩△14歩▲36飛(第1図)

 

お相手は・・・

 

自戦記シリーズ、よろしくお願いします。さて、復帰一発目となる振り返りですが、「棋譜」のユーザー名でピンときた方もいるかも知れません。そうです、プロ棋士の藤森哲也5段です。わかりやすい解説の人気棋士で、YouTubeもやっています。自分もよく参考にしています。

www.youtube.com

今回運良く当たったので恥ずかしい棋譜を残さないように、全力で挑みました。

 

追記3/28 藤森先生のYoutubeで対局動画が公開されました。ありがとうございます。そちらの方もぜひ!

www.youtube.com

 

戦型は相掛かりですね。何やっても対応されると思ったんですが、何となく一番対抗できそうな戦法を選びました(笑)先手は浮き飛車から▲36飛(第1図)と縦歩取りをやってきました。そのまま駒組みを続ける順もあっただけに意欲的ですね。

第1図

 

第1図からの指し手:△41玉▲34飛△86歩▲同歩△同飛▲87歩△82飛▲36飛△42銀▲26飛△64歩▲58玉△74歩▲76歩(第2図)

 

歩得vs手得

 

▲36飛に歩取りを受けるなら△84飛や△33金がありますね。ただ、△84飛は将来8筋交換のときに途中下車感があり、△33金は玉が薄くなり、プロ相手にやりづらかったので却下しました。プロの無言の重圧コワイ。本譜は歩損を受け入れ、先手が飛車を動かしている間に陣形を整えました。

第2図

 

第2図からの指し手:△44歩▲36歩△43銀▲35歩△63銀▲68銀△73桂▲48金△94歩▲46歩△52金▲47銀△54銀右▲37桂(第3図)

 

駒組み

 

▲76歩と角道を開ける手に、取るか拒否するか。△88角成▲同銀△44角と先着一名様のラインに打っておく手もありましたけど、先手だけ角を手持ちにされて、何やってくるかわからないので△44歩と交換を拒否しました(メンタル豆腐ですか)。こうなると穏やかに駒組みに移りますね。先手は相掛かり持久戦型、後手はツノ銀雁木になりました。▲37桂(第3図)に対し、こちらに疑問手が出てしまいました。

第3図

 

第3図からの指し手:△65銀▲45歩△同歩▲22角成△同金▲77桂△54銀引▲75歩(第4図)

 

疑問手

 

第3図から△65銀と攻めを見せましたが、▲45歩と飛車の横利きで受けたのが好手でした。角交換をした後、▲77桂の銀取りが味の良い手で、△54銀引と引くようでは失敗していますね。この辺りから先手が指しやすくなったと思います。

 

ここは後手番らしく△31玉と待機するほうが良かったです。▲45歩なら△同歩▲22角成△同金で金に紐をつけておいて、これからの勝負です。

 

本譜は銀を引かせて桂頭攻めが飛んできました。

第4図

 

第4図からの指し手:△65桂▲73角△81飛▲64角成△77桂成▲同銀△44桂▲55桂△32銀▲43歩(第5図)

 

大長考、報われるか

 

▲75歩の桂頭攻めは受けづらいです。△84飛は▲74歩〜▲83角で馬を作られます。何をやってもスキができるのでしょうがなく△65桂と桂をさばきに行きますが、やはり▲73角〜▲64角成と馬を作る順が手厚いですね。

 

少し進んで▲77同銀に△44桂と△36歩からの攻めに期待しました。△44桂は2分半以上の長考での着手。10分切れ負けで2分半は相当長いです。なにか打開策がないか必死に考えましたが、すでに先手優勢なので苦しい長考になりました。

 

△44桂に▲55桂といよいよ雁木崩しにかかります。△32銀と逃げる手に▲43歩(第5図)が強烈なくさび。流れるような攻めが決まっています。

第5図

 

第5図からの指し手:△63歩▲同桂成△43銀左▲53成桂△31角▲54成桂△64角▲同成桂(第6図)

 

敗着

 

第5図から△63歩と先手の攻めを催促しました。▲73馬なら△64角と打って頑張れそうと見ていたので、どうするのかなと思っていたら、▲同桂成と突っ込んできました。△同金は▲同馬〜▲42金だし、△同銀は▲同馬△同金に▲72銀の両取り。やらかしたと思って△43銀左と歩を払いましたが、これが敗着となってしまいました。▲53成桂に△31角とひねって受けましたが、▲64同成桂(第6図)まで進むと、こちらが銀を丸々損している形になってますね。

 

▲63同桂成には△同銀と取るのがまだしもだったようです。▲同馬△同金▲72銀に△43銀と払います。そこで、①▲63銀成なら△83飛(A図)や△46歩、②▲81銀成なら△36歩(B図)として難しかったです。

左:A図、右:B図

第6図

 

第6図からの指し手:△36歩▲45桂△55角▲53成桂△37歩成▲52成桂△同銀▲43歩(第7図)

 

お手本の攻め

 

こちらの悪手1発で負け将棋になりつつありますが、先手陣に手つかずで完敗は避けたいところ。後手も△36歩〜△55角で攻め味を見せに行きますが、▲43歩(第7図)がおしゃれな1手。安い駒で確実に寄せるのは流石です。

第7図

 

第7図からの指し手:△48と▲同玉△42歩▲同歩成△同玉▲43歩△同玉▲34角△54玉▲52角成(第8図)

 

攻めが決まる

 

お互いに時間が切迫している中でも、先手の攻めは正確でした。歩だけで後手陣を乱してから▲34角〜▲52角成(第8図)と詰めろをかける手が厳しいです。

第8図

 

第8図からの指し手:△36桂打▲58玉△48金▲68玉△47金▲34銀(途中図)△56桂▲79玉△77角成▲同金△68銀▲89玉△88歩▲98玉△89銀▲88玉△77銀成▲同玉△75歩▲53馬△65玉▲64金 まで111手で先手勝ち

 

必死の追走も及ばず

 

後手は△36桂打〜△47金と銀を外して詰めろを消し、あわよくば△45玉から入玉を目指す態勢に持っていきましたが、▲34銀(途中図)が逃げ道を塞ぐ冷静な決め手でした。後手は△56桂(▲同歩は△46角から詰み)〜△77角成から最後の勝負、と行きますが、冷静に逃げられました。最後は△75歩と形を作って、▲64金(投了図)で無念の時間切れ。以下△55玉▲66銀△46玉▲55角までの詰みとなります。

左:途中図、右:投了図

最後に評価グラフをどうぞ

相掛かりから歩得vs手得の構図となり、こちらに疑問手が出てから徐々に悪くなり、1手の悪手で一気に差をつけられました。最後は追い込みを見せるも、先手がきっちりと逃げ切りました。