週刊はるん(対嬉野流)

今週は将棋ウォーズ(10秒将棋)からとなります。2週連続で対嬉野流となりました。

 

棋譜こちら

 

対局振り返り

 

左:第1図 右:第2図

本局は自分が後手番です。今回のお相手は嬉野流の創始者である、嬉野宏明さんです。野良でたまたま当たりました(YouTube配信中だったようです)。嬉野流には向かい飛車にしている、というのは先週と同じですが、本局は先手が嬉野振り飛車で来たので結果的に相振り飛車になりました。第1図から▲8四歩△同歩▲同飛△8三歩▲8五飛△5五歩▲同歩△5ニ飛▲4八銀左△5五銀(第2図)と進みました。中央に転戦する手法はその場で思いつきましたが、天王山を制圧できたので案外悪くないのではないでしょうか。

 

左:第3図 右:第4図

駒組みが飽和点に達したのが第3図。序盤で5筋の制空権を得たのが大きく、ここでは後手が大きく作戦勝ちしています。ここから、△2五歩▲9七角△5一飛▲8八角△2一飛▲2五歩△同桂(第4図)と進みました。5筋に振り直した飛車を仕掛けのタイミングで再び2筋に振り直す構想がハマり、第4図は全軍躍動の形です。

 

左:第5図 右:第6図

第4図の後、先手の左辺での戦いになり、左辺の駒がさばけました。その後、後手は飛車をいじめながら馬を作りますが、先手も反撃に出て第5図。ここで△6ニ玉と広い方に逃げましたが、▲8三飛成△4九銀▲2七玉△2五歩▲8ニ竜(第6図)で竜を作られ、少し怖い展開となってしまいました。

 

△6ニ玉ではなく、8三に効きを残す△7ニ玉が正解でした。これなら先手は角だけでは迫れず、後手は持ち駒が豊富なのでゆっくり攻めることができます。

 

左:第7図 右:投了図

第7図は最終盤。後手玉は迫られていますが、△5三歩の合駒で攻めが止まりました。ここで▲3七角成と頑強に抵抗されていたら、後手が良いもののまだ実戦的に嫌な形でした。本譜は▲3九桂だったので、△3八銀打▲同金△同銀不成▲2八玉△2九銀成(△3九銀不成のほうが早い)▲2七玉△2八金▲同角成△同成銀▲同玉△2七歩▲同玉△3八角(投了図)で勝つことができました。

 

最後に評価グラフです。

評価グラフ(将棋倶楽部24 AI棋譜分析サービスより)