今週は久々の後輩くんとの対局です。短手数で終わってしまい、濃密な終盤戦はありませんが、記念に残しておこうと思います。
対局振り返り
初手からの指し手:▲76歩△42銀▲78飛△54歩▲48玉△53銀▲56歩△62銀上▲55歩△同歩▲同角△31角▲38玉△84歩▲28玉△85歩▲77角(第1図)
嬉野流
本局は自分が後手番です。本局は後輩と数局やったうちの最後の対局です。個人的な縛りとして毎局違う戦型でやっていたので、数局やっていると戦型のストックが無くなりました。そこで嬉野流をやってみました。後輩くんが一番驚いているんじゃないですかね。
第1図からの指し手:△42玉▲38銀△32玉▲16歩△14歩▲46歩△52金右▲96歩△94歩▲36歩△74歩▲37桂△73銀(第2図)
ド素人
嬉野流に関して、相手にやられることは多々あるんですが、自分から指すのは指で数えられるくらいしか無いと思います。なのでこの戦法に関しては完全にド素人です。全く参考にならないと思います。許してください()
第2図からの指し手:▲66角△64銀▲47銀△73桂▲38金△44銀▲26歩(第3図)
癖
先手は▲66角と、8筋を放棄しました。後輩くんは他に指す手がありそうなところでこういう挑発をして来る癖がありますね。この挑発は乗らないことにしておきます。
嬉野流は銀を繰り出して軽快に飛車先突破をするというイメージがあるのですが、本局は全く違う方針で行きました。
第3図からの指し手:△86歩▲同歩△55銀左▲39角△56歩(第4図)
厚み
8筋を突き捨てて△55銀左が狙いの構想です。▲88角なら△86飛で▲88飛がないので飛車先突破確定、▲77角なら△65桂や△75歩の調子がいいですね。本譜は▲39角と引きましたが△56歩と押さえつけて、5筋は後手が制圧できました。先手は▲58歩と打つようではしんどいでしょう。
第4図からの指し手:△86飛▲88飛△87歩▲78飛△53角▲27玉△65銀▲57歩△同歩成▲同角(第5図)
冷静に対処できる
後手は△86飛から飛車交換を拒否します。▲78飛にどうするかですが、ここは結構悩みました。単に△65銀と出るのは▲75歩から角をさばかれるのが嫌味と判断しましたが、△75同歩▲同角△同角▲同飛△64銀▲78飛△76歩(A図)と抑え込みの方針を一貫すれば変わらず後手よしでした。
本譜は△53角▲27玉を入れてから△65銀としました。これなら先手玉は弱体化しているので強く戦いづらいでしょう。▲75歩を見送ってきました。
第5図からの指し手:△56歩▲39角△76銀▲68金△64角▲66歩△46銀▲同銀△同角(第6図)
踏み込んでいい
後手は△56歩と抑え込みの継続をしました。ただ、ここは△56銀右と行ったほうがスッキリでした。以下▲68角△82飛▲58金△47銀成▲同金左△88歩成(B図)で決まります。▲同銀は△69銀、▲同飛は△同飛成▲同銀△69飛です。
それでも本譜は歩切れを解消し、46の地点で銀交換できたので後手優勢です。
第6図からの指し手:▲57歩△64角▲56歩△67銀打▲同金△同銀不成▲74飛△56銀成(第7図)
△88歩成
先手は▲57歩と角筋をケアしてきましたが、ここもチャンスでした。△64角、あるいは次の△67銀打では△88歩成を入れて攻めるべきでした。以下▲同銀にそこで△67銀打。▲同金△同銀成に銀が浮いてしまうので▲74飛ができない、という仕組みです。
本譜は単に△67銀打とやったため、飛車が世に出て変調気味です。ですが・・・
第7図からの指し手:▲64飛△同歩▲74歩△49飛(投了図)まで74手で後手の勝ち
すぐ切っちゃう
ここで後輩くんの大きな癖が出てしまいました。とりあえず大駒切っちゃえ―の精神です。読み切れていればいいんですが、大抵はすぐに頓挫してしまう印象です。これがなければ彼、とてもセンスがいいんです。
本譜は△49飛と打ったところで投了されました。次の△47金や△79飛成が受けにくく、攻めも後手の船囲いがそのまま残っているので、攻防ともに見込みがなさそうです。
最後に評価値です。