週刊はるん(7月第3週)

目次

 ①対局振りかえり

7/10 vs初段○、vs3段○、vs初段● 不調の原因は単純に読んでいないだけなのかもしれない。3局目を取り上げる。

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第1図

第1図からの指し手:▲46歩△64歩▲53歩△同玉▲45歩△73歩▲46角△54銀(第2図)

 

十字飛車

 

雁木対矢倉の中盤戦。先手が先攻したが、後手の角を抑えるために銀を投入してその銀が不安定な状態だ。本譜は▲46歩と再度戦いを起こそうとしたが、△64歩~△73歩で普通に銀がとられてしまった格好だ。▲46角とするも、△54銀が手厚い好手で後手優勢に。

第1図では冷静に▲79玉と寄る手があった。△73歩▲65銀△64歩にはそこで▲24歩を利かす。△同歩に▲64銀△同角▲24飛の十字飛車が決まる。よって△73歩では△36歩と垂らすくらいだが、▲26飛で穏やかな展開になる。

また、▲79玉ではなく▲34歩も有力だ。以下△73歩▲65銀△64歩▲24歩△同歩▲同角△同角▲同飛△23歩に▲53歩と叩く。△同金▲54歩△43金寄に▲33歩成(A図)を決める。

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A図

①△33同桂は▲71角~▲53歩成~▲同角成~▲54飛で飛車生還ルート、②△24歩は▲43と△同玉▲71角△92飛▲44金△42玉▲53歩成△31玉▲43と(B図)のごり押しルートでこの攻めを受けきるのは難しいのではないかと思う。

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左:B図、右:第2図

<反省>・駒損の代償がある形に持っていく。

 

7/11 vs初段○、vs3段●、vs初段○ 達成率低迷。2局目を取り上げる。

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第3図

第3図からの指し手:△61玉▲81角△71飛▲82角成△同飛▲83歩△65桂▲82歩成△52飛▲91と(第4図)

 

自滅

 

横歩取りの中盤戦。序盤で後手に記憶違いが生じ、持ち歩の差で第3図は先手が少し良い。まだ頑張れる局面だが、ここから自滅する。△41玉。中住まいを放棄した手だが、すかさず▲81角と打たれると、すでに受けが難しくなっている。△71飛に角金交換後の▲83歩がシンプルに厳しすぎる。△52玉型なら▲81角には△71金で問題ないのだが…

先手の堅さに堅さで対抗しようとしたのが悪く、後手はバランスを維持して対抗するべきだった。第3図では△83歩や△44角▲46歩△54歩などで1局。△54歩の後は1歩交換して9筋を攻めるプランが有力。先手の89飛が消えれば飛車の打ち込みが発生するので相手に神経と時間を使わせられる。

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第4図

<反省>・1瞬のスキを狙われて敗勢になることに注意。

 

7/12 vs22級●、vs2段○、vs初段○ 恐怖の級位者許さない定期。1局目を取り上げる。

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第5図

第5図からの指し手:△74同金▲72角△76角成▲81角成△69銀▲77金△87歩▲同金△78金▲97玉△87馬▲同玉△88金打▲97玉△68金▲54馬(第6図、投了図)

 

1手ばったり

 

角換わりの中盤戦。△49角に構わず▲74歩と打ってきたところだ。実戦は△同金と取ったが、▲72角をうっかり。△76角成で軌道修正できるはずもなく、明らかに攻めが足りなかった。

第5図ではとりあえず△63金だろう。▲72角は△71飛で、▲75桂などは△76角成で問題ない。ということで先手は一回▲67銀と受けておくが後手も△72歩と打っておく。気は進まないが、これで案外後手陣に手がつかないのだ。以下▲75桂△64金▲36角(C図)と設置しておいてどうか。これはまだまだこれからの将棋というよりないだろう。

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左:C図、右:第6図、投了図

<反省>・たたきには秒で取らない

 

7/13 vs2段○、vs3段●、vs2段○ 今日は研究パートにします。2局目を取り上げる。

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第7図

第7図からの指し手:△84飛▲75角△74飛▲48角△52金右▲78金△42玉▲38銀△32玉▲69玉△44歩▲56飛△45歩▲86歩△54歩▲85歩△55歩▲86飛△83歩▲84歩△同歩▲82歩(第8図)

 

対端角中飛車の研究

 

対端角中飛車の序盤戦。第7図は個人的にはやられて嫌な作戦の一つだ。本譜は△84飛と5筋を守ったが、▲75角で飛車の可動域が狭くなったのが不満。以下駒組みで▲56飛から8筋を狙う構想がうまく、作戦負けに。▲82歩を打たれたところで戦意喪失。

端角中飛車には歩交換を無理やり受けるのではなく、△42銀と備えておくのがいい。以下▲54歩△52金右(△54同歩は▲同飛△52金右▲34飛)▲53歩成△同銀左▲54歩△64銀▲同角△同歩▲53銀の強襲は△63金▲64銀成△同金▲53歩成△52歩で受け切り。なのでどこかで穏やかに▲68銀と駒組みをするが、後手は△52金右~△33銀~△44銀の形を作っておいて攻めを受け止められると思う。相手は▲97角と形を決めているので、△95歩の端攻めも視野に入る。

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第8図

<反省>端角中飛車には玉の移動よりも金銀の厚みを優先するべき

 

7/16 vs2段○、vs初段○、vs1級● 1級の方は恐怖の級位者です(震)。3局目を取り上げる。

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第9図

第9図からの指し手:▲66歩△73桂▲69飛△66歩▲同飛△64歩▲69飛△65桂▲66銀△86歩▲同歩△同飛▲87歩△82飛▲65銀△同歩▲64歩△66角▲77桂△48角成▲63歩成△47馬(第10図)

 

反撃を食らう

 

角換わりの序盤戦。早繰り銀の形にしたが仕掛けが成功しないと思い断念。先手は5筋、後手は6筋に位を取ったところだ。本譜は▲66歩といきなりいったが、△73桂が間に合い、後手よしに。以下進んで△66角に▲77桂がさらに形勢を悪化させる1手になった。金を取り合った後の△47馬が痛いのだ。

第9図では▲57銀と位を生かしたかった。△73桂なら▲56銀~▲46歩で▲45歩の争点を作れる。また、△54歩と反発したらそこで▲66歩。以下△73桂▲69飛△66歩▲同銀右(D図)とすれば、先手も堅さで対抗できる展開だ。

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D図

進んで△66角には▲同飛とするしかなかった。以下△同歩▲63歩成△67銀▲79金打(E図)と千日手含みで頑張る。後手からは78で交換し続けて▲78同銀の時に△68飛などが入りそうで押し切られそうだが、こちらの方が粘る余地があった。

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左:E図、右:第10図

<反省>・遊び駒を利用した構想力を身に付ける

 

詰将棋

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A問題

 

1,1手詰め

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2,3手詰め

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3,X手詰め

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B問題

 

1,3手詰め

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2,5手詰め

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3,X手詰め

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先週の詰将棋解答

 

A問題

1,▲53飛成まで

2,▲14歩△同馬▲22銀不成まで

3,▲33飛成△同馬▲31馬△12玉▲13香△同桂▲21銀まで7手詰め

 

B問題

1,▲56竜△同桂▲54馬まで、もしくは▲56竜△同と▲25飛まで

2,▲25馬△同香▲37歩△27玉▲44飛まで

3,▲17馬△同玉▲28銀△同桂成▲26銀△同桂▲15飛まで7手詰め

 

先週の成績一覧

 

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