週刊はるん(6月第1週)

目次

 ①対局振りかえり

5/29 vs2段○、vs2段●、vs2段○ 対局方法を10分に変更。2局目を取り上げる。

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第1図

第1図からの指し手:△15歩▲同歩△17歩▲同銀△25桂▲26銀△17歩▲95歩△45銀▲67銀△34銀▲84歩△同歩▲同飛△83歩▲86飛△45歩▲22角成△同飛▲33角(第2図)

 

暴発

 

振り飛車の序盤戦。まだお互い攻めの準備が整っていないところで△15歩と攻めていったがさすがに無理。▲17銀~▲26銀が当然ながらしっかりした受けで角銀が活用できていない後手は手段に屈した。以下あばれるも▲33角と冷静に馬を作られ、そのまま押し切られた。

第1図では△34飛と待っておくくらいで1局だった。▲66角△13角▲77桂に駒組みを続けるなら△82玉のコース、脳筋族なら△45銀▲同銀△同桂で次に△36歩▲同歩△同飛▲37歩△66飛▲同飛△55角(A図)のコース。どちらもいい勝負で楽しく戦えた。

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左:A図、右:第2図

<反省>・角の使えていない端攻めは基本的に成功しない。

 

5/30 vs2段○、vs初段○、vs初段○ 10分達成率15%なのでリハビリ中。1局目を取り上げる。

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第3図

第3図からの指し手:△47歩成▲52歩成△72玉▲53と△83玉(第4図、投了図)

 

投了図以降の変化

 

嬉野流対右玉の終盤戦。▲53歩と攻め合ったところ。後手は△47歩成と角を通した。先手も▲52歩成~▲53と迫ったが、△83玉に投了されてしまった。この局面、まだ手を続けることができる。投了図以降を検討してみよう。

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第4図、投了図

まず、平凡に①▲63とは△57角成▲78玉△79馬▲87玉(▲同玉は△68銀▲同玉△57と以下詰み)△69角▲78金打△同角成▲同金△同馬▲同玉に△68金(B図)で詰まされてしまう。

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B図

受けるなら②▲78玉は有力で△57角成▲同角△同と▲87玉に△69角か△85歩か。どちらも激戦。

攻めるなら③▲82金で、△同飛車に▲84銀と打つ。△同玉には▲82竜△83歩に▲78玉と手を戻す感じだ。

どの変化も難しく、どちらが勝ってもおかしくない戦いだった。

 

6/1 vs3段○、vs2段○、vs2段○ 達成率上げたい(現在18%)。1局目を取り上げる。

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第5図

第5図からの指し手:▲35歩△同歩▲34香△33桂▲15歩△11銀▲13馬△15歩▲同香△22銀▲14馬△13歩▲25馬(第6図)

 

△11銀なら?

 

四間飛車居飛車の中盤戦。先手は先に香を取ったが後手の角も急所に利かせてきた。ここで実戦は▲35歩と突き、△同歩に▲34香。これで一応攻めはつながる形だ。▲15歩に△11銀と馬を取りに来たが、13~14~25のルートで馬が生還できた。これは桂が跳ねているので▲13馬が可能になっている。では桂を跳ねる前、すなわち▲35歩に△11銀はどうだろうか。

まず、①▲13香とつなぐ手から。しかし、△12銀▲同香成の局面は攻めた感じがなく、△35角と払い、△79角~△88角くらいで押し切られそう。

次に②▲同馬。以下△同馬▲34歩△88角成▲27香で次に▲12銀の狙いだが、これも41~52の脱出が見え見えなだけにやりづらい。対して後手からは△79馬▲58飛△66角の数の攻めが厳しい。

③▲21馬は有力で、△同飛は玉飛接近でやりづらいので△同玉。▲34歩に△88角成は▲27香+▲35桂が怖そうなので△79角▲58飛△66角。これも後手が速そう。

以上から△11銀は普通に厳しく、先手が好んでやる変化ではない。

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第6図

<反省>・△22銀で蓋をされる展開は極力避ける。

 

6/3 vs2段○、vs3段●、vs初段○ 将棋の内容が悪くなってきたのでそろそろ不調期突入しそう。2局目を取り上げる。

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第7図

第7図からの指し手:▲76飛△86歩▲同飛△同飛▲同歩△82飛▲78金△86飛▲87歩△82飛▲77歩△14歩▲56歩△15歩▲79角△73銀▲36歩△64銀▲46角△73歩▲35歩△45銀(第8図)

 

穴熊

 

四間飛車穴熊対嬉野流の中盤戦。▲88角に△31角と引いた局面。本譜▲76飛と浮いたが、大悪手。単純に△86歩が厳しい。▲同歩は△87銀だし、▲同飛にも△同角や△85銀、本譜の△同飛など手段が多く後手優勢に。▲78金~▲77歩は苦心の辛抱だが、駒がぶつかっていないので先手から手が作りづらい。後手に陣形を充実され、先手の動きをきっちりととがめられた。

▲76飛では▲77角しかなかった。△76銀が一目痛く、すぐに切り捨ててしまいそうな手だ。しかし、▲95角△77歩▲同桂△94歩に▲62角成△同飛▲65桂(C図)となれば、角銀交換の駒損でも穴熊の堅さを生かせているので先手がいい。

▲76飛には△94歩が最善で、▲59角(▲62角成△同飛▲76飛は△67角)△86歩▲同角△同角▲同歩△同飛(D図)となり、先手が苦しいが、角がさばけているので本譜よりは全然ましだった。

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左:C図、右:D図

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第8図

<反省>・穴熊流のさばきを身に付ける。

 

6/4 vs6段●、vs3段○、vs初段● 相手の段位が極端すぎる。1局目を取り上げる。

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第9図

第9図からの指し手:△87歩▲44金△同歩▲33銀不成△同銀▲同歩成△同玉▲87金△同飛成▲65角△86竜▲34歩△42玉▲32角成△51玉▲22飛成△52金打▲71銀(第10図、投了図)

 

陣形差

 

相掛かりの中盤戦。いま、46の金で桂を取ったところ。本譜は△87歩と角頭を攻めに行ったが、さほど効果がなかった。かまわず▲44金~▲33銀不成が鋭い攻めで、後手陣を荒らせるだけ荒らして▲87金~▲65角が冷静な決め手。以下は美しい寄せを見るだけとなってしまった。

第9図では△26飛が好手だった。飛車交換は後手に分があるが、27に蓋をするいい駒もない。▲33銀成△同金(△同銀は▲同歩成△同金▲26飛△同角▲22飛)▲同歩成△同銀▲27金とするくらいだが、じっと△21飛(E図)と引いておいて次に△39銀で27の金を負担にさせておけば十分戦えていた。

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左:E図、右:第10図、投了図

<反省>・盤面を広く見て遊び駒の活用を。


 

詰将棋

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A問題

 

1,1手詰め

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2,3手詰め

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3,X手詰め

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B問題

 

1,3手詰め

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2,5手詰め

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3,X手詰め

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先週の詰将棋解答

 

A問題

1,▲24とまで

2,▲31飛△同銀▲21角成まで、もしくは▲31飛△12玉▲21飛成(▲21角成)まで

3,▲12金△同玉▲21銀△13玉(△11玉、△22玉)▲12飛まで5手詰め

 

B問題

1,▲22銀成△24玉▲23竜まで

2,▲24金△15玉▲34銀△24玉(△26玉)▲25竜まで

3,▲44角△37玉▲46竜△同飛▲26角△同飛▲47金まで、もしくは▲44角△37玉▲46竜△同飛▲26角△36玉▲35金まで7手詰め

 

先週の成績一覧

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週刊はるん(5月第5週)

振り返り記事、再開します

 

①対局振りかえり

5/22 vs4段●、vs3段○、vs3段○ 4段に1発がなかなか入らない。1局目を取り上げる。

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第1図

第1図からの指し手:▲72歩△同金▲73歩△同銀▲53角成△76歩▲41飛△71金打▲76金直△84桂▲77金引△76歩▲78金△77銀(第2図)

 

筋っぽいけど

 

居飛車vs振り飛車ミレニアムの終盤戦。66にいた角を△48角成と逃げた局面。ここで本譜は▲72歩と叩く。いかにも筋だが、▲41飛の王手に△71金と埋められ、結局後手玉が見えない。△76歩~△77銀の反撃を食らい、駒をボロボロ取られて敗れた。

▲72歩では▲34飛が大駒を活用する勝負手だった。本譜と同じように①△76歩には▲同金直△84桂に▲74飛と取っておく。△76桂には▲同飛、△73歩には▲72歩△同金▲24飛、△73銀打には▲同飛成△同銀▲85桂(A図)で食いつける。②△73歩と銀取りを受けてきたら▲31飛成と縦に活用する。以下は▲72歩~▲53角成や、2枚飛車を組み合わせて勝負する狙いだ。

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左:A図、右:第2図

<反省>・とにかくガリガリいけ

 

5/23 vs3段○、vs4段●、vs3段● 3局全部力戦型で狂いそうだった。3局目を取り上げる。

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第3図

第3図からの指し手:▲46歩△42銀▲47金左△94歩▲96歩△33銀右▲65歩△42角▲45歩△86歩(第4図)

 

相手の狙いをけん制するには

 

4間飛車対居飛穴の序盤戦。穴熊を阻止できず、先手だけ中途半端な形になっている。第3図は後手が△33角と引いたところ。ここで先手は▲46歩と盛り上がりを見せたが、どうもここから失敗しているようだ。後手に△42銀~△33銀右と4枚穴熊に組まれ、△42角~△86歩の打開が見えていても防げない。以降は穴熊の暴力の前に屈した。

では、4枚穴熊から打開の構想を阻止するにはどうすればよいか。それは▲65歩と突く手だ。△42銀には▲44角があるのでこれで後手の駒組みを制限できた。銀が引けないと△86歩の打開も効かないので▲56銀~▲46歩、と44を争点にすれば穴熊相手にも十分戦えた。

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第4図

<反省>・相手の狙いを読んだうえで阻止する手段がないか探す。

 

5/26 vs2段○、vs3段○、vs3段● 暑くなってきました。3局目を取り上げる。

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第5図

第5図からの指し手:△53金▲55角△33歩▲37桂△62角▲35歩△44金▲64角△73銀▲同角成△同角▲34歩(第6図)

 

アクロバティックな代案

 

57銀左急戦対四間飛車の中盤戦。いま、▲44歩と取り込んだところ。実戦は▲35歩△45銀▲43歩成の筋を軽減しようと△53金としたが、▲37桂~▲35歩で銀が捕まってしまった。△62角~△44金とするも2枚替えをされ、第6図になるとバラバラな陣形で勝ちようがなくなった。

△53金の代案としてソフトが示すのは△62角という手。対して①▲35歩とする手には△44角▲34歩△26角と、△45銀▲43歩成△56歩▲66銀△12飛の2つのルートがあり、いずれも難解。まあ後者は一生思いつかなそうだが。②▲55角には△43銀と引く手がある。対して▲32飛成△同銀は銀が生還するので▲33歩と交換する位置を変えに来るが、△同飛▲同飛成△同桂▲43歩成に△45桂(B図)がダブル銀取り、桂もさばけて気持ちがいい。こういう手が指せればなぁ…

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左:B図、右:第6図

<反省>・積極的にさばいていける自信を。

 

5/27 vs3段○、vs4段●、vs2段○ 4段戦しんどい。2局目を取り上げる。

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第7図

第7図からの指し手:▲37銀△76銀▲88銀△54角▲98角△94歩▲77歩△85銀▲56歩△44歩▲55歩△65角▲58金上△95歩▲46銀△96歩(第8図)

 

気は進まないけれど

 

角換わりの中盤戦。後手に△22歩と打たせたところ。本譜▲37銀と攻め合いの姿勢を見せたが、△76銀▲88銀△54角▲98角と明らかに損なやり取りを受けてしまった。先手陣にペタペタ打たせてから端攻め。巧い手順であっという間に寄せられた。

第7図はとりあえず▲77歩と打つしかなかった。気は進まないが、ここは我慢しなければならない。以下△86歩▲同歩△87歩が厳しく後手がいいが、銀角を手持ちにしている分先手も元気が出ただろう。

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第8図

<反省>・受けるべきところは面倒がらずに受ける。

 

5/28 vs3段○、vs2段○、vs3段○ 久々の3連勝。3局目を取り上げる。

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第9図

第9図からの指し手:△48竜▲同金△43金▲55玉△52香▲66玉△61香▲65歩△74桂▲77玉△44角▲68玉△65香▲59玉△77角成▲49玉△22馬▲41角△32銀▲15香△23玉▲13飛△同馬▲同香成△同玉▲14銀△22玉▲23金(第10図、投了図)

 

詰むや詰まざるや

 

四間飛車対右四間飛車+端玉銀冠の最終盤。数手前に先手が必至をかけ、後手が王手ラッシュで迫っている。第9図は△44銀に▲同玉と応じたところ。実戦は△48竜と突進してきたが、先手玉はきわどく詰まず。後手も△44角~△77角成~△22馬と手を尽くしたが▲41角から何とか詰ますことができた。

第9図で△88角はなかったか。55に合い駒を打つのは△43金から詰むので▲53玉と逃げる。そこで、△51香▲52香を入れて△41桂と打つ。▲62玉に△22角成(C図)と取った局面は△41桂や△51香の効果で▲41角や▲15香を打てず、後手玉は安泰になる(△51香を入れずに単に△41桂や、△51香に▲52香以外の手もあるが、変化が膨大なため割愛)。先手は▲49金と取るくらいだが、△69飛などで勝負はどう転んでいたかわからなかった。

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左:C図、右:第10図、投了図

 

 

詰将棋

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A問題

 

1,1手詰め

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2,3手詰め

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3,X手詰め

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B問題

 

1,3手詰め

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2,5手詰め

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3,X手詰め

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先週の詰将棋解答

 

A問題

1,▲32銀成まで

2,▲12桂成△同玉▲14飛まで、もしくは▲12桂成△23玉▲31飛成まで

3,▲19香△18合(△17合)▲28桂△27玉▲37馬まで5手詰め

 

B問題

1,▲44銀成△24玉▲34竜まで

2,▲13馬△11玉▲12馬△同馬▲23桂まで

3,▲36角△16玉▲27角△25玉▲16竜△同と▲36角まで7手詰め

 

先週の成績一覧

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1月~5月の皆さんの詰将棋の成績を中間発表として公開します。

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問題番号、ptの順で記載。1月第3週はA、Bの区切りなし。

 

5名の方に参加いただきました!ありがとうございます!これからも詰将棋企画をよろしくお願いいたします。

 

③逃れ将棋解答

1,②▲88角

正解は▲88角で、以下△同馬▲同歩△98歩▲89玉となり、△67角に▲78香で不詰み。①▲88飛は△同馬▲同歩△98飛以下詰み。③▲88桂は△同馬▲同歩△98歩▲89玉に△77桂で詰み。④▲88香は△同馬▲同歩△97香▲89玉△98香成で詰み。

 

2,▲89桂

△97金の1手詰めをどう防ぐかだが、ここは▲89桂が冷静な対応。以下、△79角が気になるが、▲78金が後続手。△97金▲同桂△同銀成▲89玉で逃れている。正解以外で▲88同玉は△79角▲78玉に△68と~△88金、▲97銀も△89角~△78金で詰み。▲86銀の詰めろ逃れも△78金や△79角の追撃が厳しく、受けなしになる。

 

3,▲99飛

後手の狙いは△99金1発。▲99桂は△同桂成~△87桂で無効。▲99香も△79金の追撃が厳しく、▲67角とがんばっても△99桂成~△89金でダメ。

ここは▲99飛が究極のしのぎで、△79金は▲87歩。△99同桂成▲同玉に△87飛は▲77銀で大丈夫。△87飛でなく△79飛なら▲98銀△89馬▲同銀△78金▲98玉△89飛成に▲87玉で脱出できる。

結局後手の最善は△99同桂成▲同玉に△79金で、▲98銀△89金▲同銀△79飛▲98銀打△89馬▲同銀△78銀▲98銀打の千日手となり逃れ。